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Challenges make changes

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Challenges make changes
OLEDは有機発光素子(Organic Light-Emitting Diode)の略で、電気エネルギーが蛍光(Fluorescence)または
燐光(Phosphorescence)に転換されるメカニズムを利用した数百ナノメートル厚さの有機発光素子を意味します。
多層で構成されたOLED素子でそれぞれの有機物層は陽極と陰極の間に位置してホールと電子の注入、移動、
遮断などの役割を担当し、最終的にホストとドーパントで構成された発光層から光を放出することによって
ディスプレイとして機能するようになります。
ディスプレイ市場の急成長と多様な比較優位によりOLEDはLCDの後を継いで主力技術としての地位を広げて
おり、すでに携帯電話とスマートウォッチを含むモバイル機器はもちろんノートパソコン、モニター、TV、
自動車、AR/VRなどに適用領域を拡大しています。
歴史
アントラセン(Anthracene)の単結晶に電気を印加すると光が放出される現象は1965年に報告されましたが、
高い電圧、低い効率と信頼性、材料の限界などにより興味深い物理現象以上の注目を集めることは
できませんでした。 したがって、1982年にコダック(Kodak)のC.W.Tangによって発明された多層構造の
素子からOLEDの歴史が始まったと受け止められています。
それから16年が過ぎた1998年、日本のパイオニア社(Pioneer) が初めてフルカラーの
OLED素子を発表したことで、OLEDディスプレイ時代が本格的に開かれることになりました。
C. W.Tangは2015年国際情報ディスプレイ学会(Society for Information Display; SID)で
「OLEDは今後5~10年 内にLCDを越えて全方位的に拡散しOLEDの時代が来るだろう」と発
表し無限の成長可能性に注目した経緯があります。
OLED技術や製品化に関する歴史を要約すると、次のとおりです。
アントラセン単結晶における有機電界発光現象の報告
Phys. Rev. Lett. 14(7), 229(1965)
OLED素子構造に対する最初の特許
構造と動作原理
陽極(+)から注入された正孔(+電荷)と陰極から注入された電子(-電荷) が発光層で結合してエネルギー状態の高いエキシトンが形成され、 元の安定したエネルギー状態に戻りながら光を出す現象を利用する。
この際、正孔と電子が発光層で効率的に再結合(Recombination)できるよう、 電極と発光層の間に正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子注入層(EIL)、電子輸送層(ETL) などの有機材料を特定の厚さで積層し、ドーピング(Doping)、 HTL、ETLの多層化など多様な素子構造と材料が導入されている。
また、正孔と電荷のバランス(Charge balance)、移動速度、 再結合位置および形状など多様なパラメータを最適化して 素子性能を最大化する努力が進められている。
効率及び寿命の最大化のために2つ以上のOLEDユニットを一種の 電極役割を担う電荷生成層(Charge generation layer; CGL) で連結したタンデム(Tandem)構造など多様な素子構造が使用または開発されている。
有機素材
OLED用有機材料は発光メカニズムによって蛍光と燐光材料に区分され、 赤色(Red;R)、緑色(Green;G)、青色(Blue:B)の3原色発光層と正孔注入層、 正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などの材料と共に光抽出効果を極 大化し、 視野角(Viewing angle)を改善するためにOLED素子の電極上に追加で 構成されるキャッピング層(Capping layer; CPL)がある。
蛍光材料はエネルギーを受けて励起されたS1状態で基底状態の S0に安定化しながら光を放出するメカニズムに従うもので、 物理的に単一項(Singlet)の生成比率である25%(=1/4) が限界効率である。これに比べ、イリジウム(Ir)、白金(Pt) など重金属(Heavy metal)によるスピン軌道カップリング 効果(Spin-orbit coupling effect)を利用した燐光材料は 75%(=3/4)の三重項(Triplet)エキシトンを追加で利用することができ、 理論的に100%の効率を持つことができる。
最近では、S1とT1エネルギー準位の差が非常に小さい材料で理論的に起こりうる逆界間転移 (Reverse inter-system crossing; RISC) 現象を利用して100%の効率を実現できる熱活性遅延蛍光 (Thermally activated delayed fluorescence;TADF)材料の商業的可能性が注目されている。
しかしTADF材料はスペクトルの幅が広く、色純度(Color purity)が低いだけでなく、 特に青色ホストの場合要求されるT1エネルギーレベルが高く、長寿命化が難しく分子設計上の制約が多い。
TADF方式の原理的問題点を解決するため、スペクトルの幅が狭く寿命が長い従来の蛍光ドーパントを 追加した方式のHyperfluorescence素子などが開発されている。
現在モバイル、テレビなどに採用された赤色、緑色発光層は燐光材料、青色発光層には蛍光材料が それぞれ採用されており、それぞれの発光層は再びホストとドーパントで構成されている。
ホストとドーパントで構成された発光層でエネルギー伝達メカニズムはホストの放出(Emission) スペクトルとドーパントの吸収スペクトルの重なり(Overlab)によってドーパントが吸収したエネル ギーを発光スペクトルの形で放出する原理である(図)。 損失を最小化しながらホストからドーパ ントに円滑にエネルギーを伝達するために分子の構造、物理的、電子的性質などを最適化する 多様な理論的、実験的方法が知られている。
OLEDは有機発光素子(Organic Light-Emitting Diode)
の略で、電気エネルギーが蛍光(Fluorescence)
または燐光(Phosphorescence)に転換される
メカニズムを利用した数百ナノメートル厚さの
有機発光素子を意味します。
多層で構成されたOLED素子でそれぞれの
有機物層は陽極と陰極の間に位置してホー
ルと電子の注入、移動、遮断などの
役割を担当し、最終的にホストとドーパ
ントで構成された発光層から光を放出する
ことによってディスプレイとして
機能するようになります。
ディスプレイ市場の急成長と多様な比較優位
によりOLEDはLCDの後を継いで主力技術とし
ての地位を広げており、すでに携帯電話とスマ
ートウォッチを含むモバイル機器はもちろん
ノートパソコン、モニター、TV、自動車、
AR/VRなどに適用領域を拡大しています。
歴史
アントラセン(Anthracene)の単結晶に電気を
印加すると光が放出される現象は1965年に
報告されましたが、高い電圧、低い効率と
信頼性、材料の限界などにより興味深い
物理現象以上の注目を集めることはできませ
んでした。 したがって、1982年にコダック
(Kodak)のC.W.Tangによって発明された
多層構造の素子からOLEDの歴史が始まった
と受け止められています。
それから16年が過ぎた1998年、
日本のパイオニア社(Pioneer)が初めてフ
ルカラーのOLED素子を発表したことで、
OLEDディスプレイ時代が本格的に開かれる
ことになりました。
C. W.Tangは2015年国際情報ディスプレイ学会
(Society for Information Display; SID)で
「OLEDは今後5~10年内にLCDを越えて全方位的に
拡散しOLEDの時代が来るだろう」と発表し無限の
成長可能性に注目した経緯があります。
OLED技術や製品化に関する
歴史を要約すると、次のとおりです。
アントラセン単結晶における有機電界発光現象の報告
Phys. Rev. Lett. 14(7), 229(1965)

OLED素子構造に対する最初の特許

(US4,356,429; )

構造と動作原理
陽極(+)から注入された正孔(+電荷)と陰極から注入された電子(-電荷)が発光層で結合してエネルギー状態の高いエキシトンが形成され、元の安定したエネルギー状態に戻りながら光を出す現象を利用する。
この際、正孔と電子が発光層で効率的に再結合(Recombination)できるよう、電極と発光層の間に正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子注入層(EIL)、電子輸送層(ETL)などの有機材料を特定の厚さで積層し、ドーピング(Doping)、HTL、ETLの多層化など多様な素子構造と材料が導入されている。
また、正孔と電荷のバランス(Charge balance)、移動速度、再結合位置および形状など多様なパラメータを最適化して素子性能を最大化する努力が進められている。
効率及び寿命の最大化のために2つ以上のOLEDユニットを一種の電極役割を担う電荷生成層(Charge generation layer; CGL)で連結したタンデム(Tandem)構造など多様な素子構造が使用または開発されている。
有機素材
OLED用有機材料は発光メカニズムによって蛍光と燐光材料に区分され、赤色(Red;R)、緑色(Green;G)、青色(Blue:B)の3原色発光層と正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などの材料と共に光抽出効果を極大化し、視野角(Viewing angle)を改善するためにOLED素子の電極上に追加で構成されるキャッピング層(Capping layer; CPL)がある。
蛍光材料はエネルギーを受けて励起されたS1状態で基底状態の S0に安定化しながら光を放出するメカニズムに従うもので、物理的に単一項(Singlet)の生成比率である25%(=1/4)が限界効率である。 これに比べ、イリジウム(Ir)、白金(Pt)など重金属(Heavy metal)に よるスピン軌道カップリング効果(Spin-orbit coupling effect)を利用した燐光材料は75%(=3/4)の三重項(Triplet)エキシトンを追加で利用することができ、理論的に100%の効率を持つことができる。
最近では、S1とT1エネルギー準位の差が非常に小さい材料で理論的に起こりうる逆界間転移 (Reverse inter-system crossing; RISC)現象を利用して100%の効率を実現できる熱活性遅延蛍光 (Thermally activated delayed fluorescence;TADF)材料の商業的可能性が注目されている。
しかしTADF材料はスペクトルの幅が広く、色純度(Color purity)が低いだけでなく、特に青色ホストの 場合要求されるT1エネルギーレベルが高く、長寿命化が難しく分子設計上の制約が多い。
TADF方式の原理的問題点を解決するため、スペクトルの幅が狭く寿命が長い従来の蛍光ドーパントを 追加した方式のHyperfluorescence素子などが開発されている。
現在モバイル、テレビなどに採用された赤色、緑色発光層は燐光材料、青色発光層には蛍光材料が それぞれ採用されており、それぞれの発光層は再びホストとドーパントで構成されている。
ホストとドーパントで構成された発光層でエネルギー伝達メカニズムはホストの放出(Emission) スペクトルとドーパントの吸収スペクトルの重なり(Overlab)によってドーパントが吸収したエネルギーを 発光スペクトルの形で放出する原理である(図*)。 損失を最小化しながらホストからドーパントに円滑に エネルギーを伝達するために分子の構造、物理的、電子的性質などを最適化する多様な理論的、実験的 方法が知られている。